◆ ルール ◆
●コールの種類 (2014.04.10 更新)

女子連の試合は、セルフジャッジあるいは、S.C.U(ソロチェアアンパイア)をつけて行う
試合がほとんどです。まずは試合中の、正しいコールを覚えましょう。

  • アウト
  • フォールト
  • レット(プレー中ボールが入ってくるなど、ポイントをやり直す場合)
  • ネット(サーブがネットに当たったあと、レシーバー側へ越えた場合)
  • スルー(ネットの間をすり抜けた場合)
  • タッチ(ボールが体に触れた、体がネットに触れた、ラケットにかすった、
    持ち物が相手コートに落ちたなど)
      ※自分のコートに持ち物(帽子やボールなど)を落とした時は、1回目はレット。(相手がコールします。自分のコートに持ち物を落とした本人が、レットをかけてはいけません)警告を受け、2回目からは失点となります。
  • ノットアップ(2バウンド以上で返球した場合)
  • ファウルショット(2度打ち(故意)、ネットを越えて返球した場合)
  • ヒンダランス(妨害行為)
  • ウェイト(サーブを打つのを待つよう知らせる場合)
  • デュース、ディサイディングポイント、 レシーバーズ チョイス
    (ノーアドバンテージ方式のゲームで、40-40になった時)
  • フットフォールト(セルフジャッジでは、相手側のコートをジャッジできない為、
    プレーヤーはコールできません。SCUがいない場合は、ロービングアンパイアや、
    レフェリーを呼んで、見てもらいましょう)
  • コレクション ボール ワズ グッド(アウト・フォールトをインに訂正する場合)
コールしようと思っても、言葉が思い出せないときは、日本語(あくまで緊急措置です!)でもいいですから、相手とのコミュニケーションをしっかり取りながら、速やかにジャッジ
をしましょう。一番大切なのは、『お互いが、気持ちよくプレーできること』です。

●2024年のルール改正 (2024.04.13 更新)
    セルフジャッジの方法においての、ルール改正がありました。
    すぐ影響しそうな改正をご紹介しておきます。

  • 誤ったコールを訂正(コレクション)した場合(クレーコートを除く)について

  • インだったボールを誤って「アウト」「フォールト」とコール(ミスジャッジ)したとしても、「グッド」に訂正(コレクション)し、返球したボールが正しく相手コートに入った場合、1回目は相手への故意ではない妨害としてポイントレットとします。2回目以降は失点となります。但し、ミスジャッジの前に打たれたボールが、明らかなウイニングショット・エースまたは返球がアウトした場合は、1回目であってもミスジャッジしたプレーヤー・チームの失点となります。

●2022年のルール改正 (2022.04.05 更新)
    セルフジャッジの方法においての、ルール改正がありました。
    すぐ影響しそうな改正をご紹介しておきます。

  • ノーアド方式について

  • ノーアドでプレーすべきところをレシーバーチョイスなしでデュースコートから1ポイントをプレーし間違いに気づいた場合は、その結果をそのまま成立させ、そのゲームは終了したものとする。

  • 電子機器の使用

  • プレーヤーは、試合中いかなる電子機器も使用することができない。スマートウォッチは電源が切られた状態でも試合中の着用は認められない。

  • 服装について

  • 太ももの中央より長い丈のレギンスは、スコートやパンツ無しでの着用可。

●2018年のルール改正 (2018.04.04 更新)
    セルフジャッジの方法においての、ルール改正がありました。
    すぐ影響しそうな改正をご紹介しておきます。
  • コールの権利
  • 「ネット」「スルー」「タッチ」「ノットアップ」「ファウルショット」は、両チームがコールできる。
  • ジャッジの訂正
  • インだったボールを「アウト」とコール(ミスジャッジ)したが、直ちに訂正(コレクション)した場合、1回目は故意ではない妨害として、ポイントレットとする。
    明らかなウィニングショットの時、また、2回目以降だった時は、失点となる。
  • イン・アウトの判定
  • ボールがラインにタッチしている ⇒「イン」
    ボールとラインの間に空間がない ⇒「イン」
    ボールを見失って判定できなかった ⇒「イン」
    ボールとラインの間に、はっきりと空間が見えた時 ⇒「アウト」または「フォールト」

●S.C.Uについて (2014.04.14 更新)

試合敗者の方にS.C.U(ソロチェアアンパイア)をお願いしている大会が多数ありますので、S.C.Uのやり方をご紹介しておきます。

1.ラインコール以外のすべてのコールを行います。(ライン判定はセルフジャッジ)
特に、スコアは選手に聞こえるよう大きな声でコールしてください。
2.選手の判定が間違いであった場合は、すぐにオーバールールしてください。
オーバールールするのはこんな時です。
1)明らかにグッドのボールをアウト(またはフォールト)とコールした時。
→S.C.Uは「コレクション ボール ワズ グッド」とコールしてください。選手は、そのボールを返球するしないに関わらず、失点です。
※ネットに当たったサーブが正しいコートに入ったにもかかわらず、アウトと
コールし、それをコレクション(オーバールール)した場合は、オーバールール
された選手は失点にはならず、そのサーブのレット(やり直し)となります。
2)明らかにアウト(またはフォールト)のボールをプレーした時。
→S.C.Uは「アウト(またはフォールト)」をコールしてください。
※際どい判定で、オーバールールするには不適当と思われる場合は、選手の判定を支持してください。また、選手の抗議でオーバールールしてはいけません。
3.「レット」のコールは、S.C.Uのみが行います。
サービスの「レット」もS.C.Uがコールします。例えば、サービスの「レット」をS.C.Uが認めていないのに、プレーヤーが勝手に「レット」と判断してプレーを止めてしまった場合は、プレーヤーの失点となります。
また、インプレー中に外からボールが侵入したり、選手の持ち物がコート上に落ちた場合は、ただちに「レット」をコールしてプレーのやり直しをしてください。
※「レット」とコールした時、既にボールを打った後だった場合、そのボールが「アウト」だったらやり直しにはならず失点、「イン」だったらやり直しになります。
また、「イン」だった場合のボールが明らかにエースだった場合は、そのポイントは有効(レットのコールに関わらず返球できなかったと判断)となります。
逆に、どんなにチャンスボールだったとしても、ボールを打つ前だった場合は、「レット」となり、ポイントはやり直しです。

S.C.Uは難しく考えず、試合進行をお手伝いする気持ちでお願いします。もし、対処できない事態が生じた場合は、レフェリーを呼んで問題を解決してもらいましょう。


●よくあるルールQ&A(セルフジャッジを前提としています) (2024.04.13 更新)


誤ったコールを訂正(コレクション)した場合(クレーコートを除く)、1回目はポイントレットになりますか?
はい。ただし、返球したボールが正しく相手コートに入った場合のみです。2回目以降は失点となります。また、ミスジャッジの前に打たれたボールが、明らかなウイニングショット・エースまたは返球がアウトした場合は、1回目であってもミスジャッジしたプレーヤー・チームの失点となります。
※2024年より改定されました。


SCUをしている時、コートの後方のフェンス際にボールが転がってきた。コートの中には入ってきそうにはないが、レットをかけるべきですか?
はい。レットをかけましょう。コートの中に入ってきたらレットなのではなく、
プレイングエリア(サイドラインから3.66M、ベースラインから後ろのフェンスまでの範囲)に入ってきたらレットです。特に、SCUがいる試合は、選手はレットをコールすることができませんので、SCUの方は、審判台から視界に入った時点でレットをかけましょう。


チャンスボールを決めようと思った瞬間、相手からレットのコールがかかった。
決まっていたはずだから、このタイミングのレットは無効ですよね?
実際に、決めたわけではありませんので、有効で、ポイントのやり直しとなります。
ただし、レットは、ボールが侵入してきた瞬間にコールしなければいけません。
ボールに気付きながらプレーを続け、ピンチになった途端にレットをコールしたとなれば、マナーの上からは、好ましい状況ではありません。


プレー中、足がつってしまった。レフェリーを呼んで、3分間のMTO(メディカルタイムアウト)をとれますよね?
筋ケイレンによる、MTOの要求はできません。エンドチェンジまたはセットブレークの定められた時間(90秒または120秒)内でのみ、1試合につき2回まで手当てを受けることが認められます。プレーが全くできないほどの筋ケイレンと判断した場合は、直ぐに処置を行うこともできますが、エンドチェンジまでのポイント及び、ゲームを失います。また、このルールを使ってプレーヤーが駆け引きをした場合、コードバイオレーション(スポーツマンシップに反する行為)が科せられます。
※2010年より改定されました。


ライン判定で、「アウト」とコールしてプレーを止めてしまったが、ペアが「今のは入っていました。」と、「イン」の判定に訂正した。「アウト」をコールしてしまったプレイヤーも、すぐに間違いを認め、「イン」の判定に訂正した。
このポイントはどうなりますか?
「イン」とみなし、相手のポイントとします。セルフジャッジで、パートナーとライン判定が異なっていた場合、そのペアの失点となります。 「アウト」「フォールト」をコールしたプレイヤーが直ちに「イン」に訂正したのが1回目であれば、故意ではない妨害として、ポイントレットとします。ペアとの判定が食い違ったのが、2回目以降の場合は、失点となります。際どいボールで「イン」「アウト」分からなかった場合も「イン」であると判断し、プレーを続けてください。
※2018年より改定されました。1回目でも、判定が食い違ったままなら失点です。


「アウトじゃない?」とパートナーに問いかけながらボールを返球した。パートナーは「入ってるよ!」と答えたので、プレーを続けようとしたところ、相手が「ジャッジが食い違っていたので、そちらの失点ですよね?」と言って、プレーを止めてしまった。「アウト!」とジャッジした訳ではないので、こちらのポイントですよね?
声を出さなければプレーは続いていた訳ですから、相手を妨害したことになり、「アウトじゃない?」と声を出した方のペアの失点となります。(2004/04/09の講習において、山中指導員からご指摘を受けましたので、訂正しました。)
この場合、ペアで判定の食い違いとは判断しないので、プレーを止めてはいけません。もし、プレーを止めてしまったら、紛らわしい声は出さないよう注意し、レットとしてやり直すのがいいでしょう。いずれにせよ、相手に、ジャッジしたと勘違いされるような声は、出すべきではありません。


ファーストサーブがフォルト、セカンドサーブのモーションに入った時、隣のコートからボールが転がってきたので、レシーバーがレットをかけた。やり直すのは、セカンドサーブから?
ファーストサーブです。サーバーは、既にモーションに入っているので、インプレー中のレットとみなし、ポイントのやり直しとなります。
※モーションに入る前、ボールをついたりしている時にボールが転がってきた場合は、セカンドサービスからのやり直しとなります。


サーブがネットに触れてサービスコート内に入った。サーバーは「ネット」をコールし、レシーバーから返球されたボールを返さずプレーを止めた。レシーバーはネットに触れたことに気づいていなかった。この場合のサーブは「レット」になりますか?
この場合は、サーバー側の失点となります。サービスのレットはレシーバーが判定するので、サーバー側がコールすることはできません。レシーバーがレットをコールしない限りは、プレーを続けましょう。但し、サーバーがレットをコールした後、レシーバーもそれを認めた場合はレットとなります。  はい。そのサーブをやり直してください。サービスのレットは、サーバー・レシーバー側ともにコールの権利があります。
※「ネット」以外でも、「スルー」「タッチ」「ノットアップ」「ファウルショット」も、両プレーヤーがコールできるという、ルール改正がありました。
※2018年より改定されました。
S.C.Uがついている試合では、レットの判定は、S.C.Uが行います。


オムニコートでの試合で、「アウト」をコールし、プレーを止めた。相手の選手が、今のは「イン」であったと主張し、ボールマークを確認するよう要求してきた。レフェリーを呼んで確認してもらった方がいいですか?
その必要はありません。ボールマークが確認できるのはクレーコートのみです。「アウト」のまま、ポイントを終了してください。何度もライン判定でもめるなど、プレーが続行できない状況になった場合は、レフェリーを呼びましょう。
※そもそもセルフジャッジでは、相手側のコートの判定することはできません。第三者(審判)もいない状況ですので、判定をくつがえすこともできません。お互いに、フェアプレーを心がけましょう。


ファーストサーブがフォールトした。そのボールをコート上に転がしたままセカンドサービスからプレーが始まったが、プレー中に誤ってそのボールを蹴飛ばしてしまった。相手のプレーヤーは、その行為が邪魔になったので、「レット」をコールした。「レット」は認められますか?
認められます。但し、2回目以降はボールに触ったプレーヤーの失点となります。フォールトしたボールは、きちんと始末するようにしましょう。
※2009年より改定されました。但し、相手が妨害とみなした場合に限ります。ボールを蹴飛ばしたり、ラケットでよけた本人が「レット」をかけてはいけません。また、風などにより、ボールが転がってきた場合は、何回でも「レット」です。


6ゲームプロセットの試合で、6ゲーム先取と思い、6−5でゲームを終了した。本部に結果報告に行った時点で気づいた。再度、コートに帰って続きをしていいですか?
続きのゲームを行うことはできません。両選手が握手した試合終了後は、スコアの誤りに気づいても、訂正することはできません。6ゲームを取った選手の勝ちとなります。


試合中、ガットが切れ「ゲーム間に荷物置き場から取ってくる」と言って相手選手がコートから出て行ったが、時間内に選手が戻ってきません。コートに残された選手は時間を計ってタイムバイオレーションをとることができますか?
いいえ。選手は、時間を計れません。コートを離れる状況が生じた場合は、ロービングアンパイアや、レフェリーを呼ぶなどして、問題を解決してもらいましょう。


アウト判定をしたものを、相手側の応援者が「入っていたよ!」と大声でアピール。観客のマナー違反をコーチングとみなし、警告を与えられますか?
はい、テニスは自分で考えてプレーする競技なので、コーチングとみなされます。
他にも「前、前」「振りぬけ!」「足を動かせ!」なども、選手に対しての指示にあたるので、コーチングです。「一本!」や、「ナイスショット!」などは、応援。
見る方も、選手に迷惑がかからないよう、マナーを守りましょう。


サーブしようとする度に、相手のレシーバーが毎回後ろを向いてガットのヨレを直す。それにより、サーブのリズムが狂うのですが、対処方法はないですか?
サーバーは、レシーバーの用意ができていることを確認し、レシーバーは、サーバーがサーブしようとするまでに構える。という規則があります。サーブのペースを乱される場合は、「準備できているので、構えてください」とお願いしてみましょう。SCUがついている試合では、SCUの方が言ってあげてください。


デュースの後、ノーアドバンテージだと思ってプレーし、ポイントを取りました。
ゲームと思っていたら、相手から、ノーアドバンテージと知らず、サイドを選んでいなかったのでやり直してほしいと言われたのですが、やり直すべきですか?
今のポイントは有効とし、さらにもう1ポイントプレーします。そのポイントが取れれば、ゲーム。相手がポイントを取ったら、改めてノーアドバンテージとして
プレーします。
  いいえ。ノーアドでプレーすべきところをレシーバーチョイスなしでデュースコートから1ポイントをプレーし間違いに気づいた場合は、その結果をそのまま成立させ、そのゲームは終了したものとします。
※ルールでは、上記の対応ですが、きちんとコールしていれば、起こらない問題ですね。
相手とのコミュニケーションをしっかりとるよう、心がけましょう。


●その他、トラブルになる前に

「イン」「アウト」などの判定は、素早く、大きな声とジェスチャーで、相手に伝わるように示しましょう。
サーバーの方は、常に大きな声でカウントし、レシーバーの方も、常にポイントを確認してからプレーするよう心がけましょう。
試合中は、携帯電話に出たり、メールを見たりしてはいけません。「コーチング」とみなされます。携帯電話は、電源を切ってからコートに入りましょう。

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